32歳の女性。多発関節痛を主訴に受診した。半年前に両側手指、手関節および膝関節痛を自覚し、自宅近くの医療機関で関節リウマチと診断され、メトトレキサートの投与を受けた。効果が不十分のためメトトレキサートを漸増されたが、多発関節痛は持続した。最近になり仕事にも支障をきたすようになったため、専門の医療機関を受診するよう勧められ受診した。

体温 36.8 ℃、脈拍 76/分、整。血圧 128/82 mmHg。両側手関節、両側示指、中指の中手指節関節および両側膝関節に腫脹と圧痛を認める。皮疹は認めない。

血液所見:赤血球 428万、 Hb 12.7 g /dL、 Ht 38%、白血球 7,900、血小板 28万。血液生化学所見:総蛋白 7.2 g/dL、アルブミン 4.0 g/dL、IgG 1,230 mg/dL(基準 960~1,960)、 AST 25 U/L、ALT 28 U/L、LD 225 U/L(基準 120〜245) 、尿素窒素 12 mg/dL、クレアチニン 0.5 mg/dL。免疫血清学所見: CRP 5.2 mg/dL、リウマトイド因子〈RF〉132 IU/mL(基準 20未満)、抗CCP抗体 112 U/mL(基準 4.5未満)、抗核抗体陰性。

治療方針として最も適切なのはどれか。

a. コルヒチンを投与する。

b. 生物学的製剤を投与する。

c. ステロイドパルス療法を行う。

d. 免疫グロブリン製剤を投与する。

e. 半年間現在の治療で様子をみるよう勧める

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)