32歳の男性。悪心を主訴に救急車で搬入された。事故により放射性物質の密封線源が破損し、着衣と皮膚に付着したという。既往歴はない。

意識は清明。身長172cm、体重60kg。体温36.2℃。心拍数80/分、整。血圧122/68mmHg。呼吸数12/分。SpO2 100%(room air)。眼瞼結膜と眼球結膜に異常を認めない。頸静脈の怒張を認めない。心音と呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。病院前救護で脱衣と線源付着部の水的除染が実施された。受傷から40分が経過している。

この患者への対応にあたり適切でないのはどれか。

a. 医療者は個人線量計を装着する。

b. 医療者は袖なしエプロンを装着する。

c. 曝露した放射性物質の種類を確認する。

d. 患者の搬入経路を考慮しゾーニングを行う。

e. 放射線測定器を用いて患者の表面の汚染測定を行う。

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)