32 歳の女性。下腹部痛と不妊を主訴に来院した。月経周期は 30 日型、整、持続5 日間。 2 年前から月経痛に対して市販の鎮痛薬を服用しているが、 6 か月前から効果が不十分となり、月経時以外にも下腹部痛を自覚するようになった。 3 年前に結婚して以来、 挙児を希望しているが妊娠はしていない。

身長 165 cm、 体重60 kg。体温 36.3 ℃。脈拍 72/分、整。内診で子宮の腫大はないが可動性は不良である。両側付属器は腫大し、Douglas 窩に有痛性の硬結を触知する。

血液所見:赤血球 390 万、Hb 10.8 g/dL、Ht 36 %、白血球 5,200、血小板 18 万。血液生化学所見: 総蛋白 6.8 g/dL、AST 28 U/L、ALT 22 U/L、CA19-9 32 U/mL(基準 37 以下)、CA125 52 U/mL(基準 35 以下)。骨盤部単純 MRI の T2 強調矢状断像を別に示す。

治療として適切なのはどれか。

a. 腫瘤摘出術

b. 囊胞穿刺吸引術

c. 両側付属器摘出術

d. 子宮全摘術+両側付属器摘出術

e. 子宮全摘術+両側付属器摘出術+大網切除術

解答を見る
問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)