問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
高齢者のポリファーマシーの原因で誤っているのはどれか。
a. 多疾患の併存
b. 処方日数の短期化
c. 複数医療機関からの処方
d. 薬剤自己管理能力の低下
e. 医療機関と薬局の連携の欠如
高齢者のポリファーマシーの原因で誤っているのは「b. 処方日数の短期化」である。
以下に、高齢者のポリファーマシー(多剤併用)の原因について説明する:
- 多疾患の併存(a. 多疾患の併存):高齢者はしばしば複数の慢性疾患を抱えており、それぞれに対する治療薬が処方されるため、多剤併用が発生しやすい。
- 処方日数の短期化(b. 処方日数の短期化):処方日数が短期化されることは、むしろ薬剤の使用を抑制し、管理しやすくする方向に働く。したがって、ポリファーマシーの原因とはならない。
- 複数医療機関からの処方(c. 複数医療機関からの処方):複数の医療機関を受診することで、それぞれの医師から異なる薬剤が処方され、重複や相互作用のリスクが増える。
- 薬剤自己管理能力の低下(d. 薬剤自己管理能力の低下):高齢者は薬剤の管理が難しくなり、誤用や過剰使用が発生しやすくなる。
- 医療機関と薬局の連携の欠如(e. 医療機関と薬局の連携の欠如):医療機関と薬局の間での情報共有が不足すると、重複処方や薬剤相互作用のリスクが高まる。
したがって、高齢者のポリファーマシーの原因で誤っているのは「b. 処方日数の短期化」である。