問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
骨粗鬆症の既往を持つ高齢者が転倒した際、骨折をきたしやすい部位はどれか。 3 つ選べ。
a. 脊 椎
b. 膝蓋骨
c. 足関節
d. 橈骨遠位端
e. 大腿骨近位部
骨粗鬆症の既往を持つ高齢者が転倒した際、骨折をきたしやすい部位は **a. 脊椎**、**d. 橈骨遠位端**、**e. 大腿骨近位部** の3つである。
1. **a. 脊椎**:骨粗鬆症の患者では、脊椎(特に胸椎や腰椎)の圧迫骨折が一般的に見られる。転倒や軽微な外力でも脊椎が潰れるように骨折することがある。
2. **d. 橈骨遠位端**:高齢者が手をついて転倒した際に起こりやすい骨折で、コーレス骨折が典型的である。骨粗鬆症の影響で骨が脆くなっているため、比較的軽い外力でも骨折しやすい。
3. **e. 大腿骨近位部**:特に高齢者が転倒した際に大腿骨頸部や転子部で骨折を起こしやすく、これが原因で寝たきりになることも多い。骨粗鬆症の患者ではこの部位の骨折リスクが高まる。
これら3つは、骨粗鬆症を持つ高齢者が転倒した際に骨折しやすい代表的な部位である。
したがって、正解は **a. 脊椎**、**d. 橈骨遠位端**、**e. 大腿骨近位部** である。