3 歳の男児。テーブルに置かれていた加熱式たばこのスティックを食べたため救急車で搬入された。発見時に母親が口腔内のたばこ葉を吐き出させ、救急車内で 2回嘔吐した。泣いているが、意識は清明。体温 36.9 ℃。心拍数 110/分、整。血圧100/64 mmHg。呼吸数 30/分。
適切な対応はどれか。
a. 胃洗浄
b. 気道確保
c. 経過観察
d. 多量飲水
e. 血液浄化法
a. 胃洗浄
b. 気道確保
c. 経過観察
d. 多量飲水
e. 血液浄化法
適切な対応は**c. 経過観察**である。
解説:
加熱式たばこスティックの主な危険物質はニコチンであるが、このケースでは男児がすでに嘔吐しており、口腔内のたばこ葉も除去されているため、急性のニコチン中毒が重篤な状態に発展する可能性は低い。加熱式たばこは通常の紙巻きたばこよりニコチン含有量が少ないため、さらなる侵襲的な処置は必要ないと考えられる。症状が安定している場合は、特別な処置をせずに経過観察が適切である。
胃洗浄や多量飲水は、特に嘔吐がみられる場合には誤嚥や逆流のリスクがあるため推奨されない。また、血液浄化法や気道確保は現在の状態では不要である。