74 歳の女性。蛋白尿を指摘されて来院した。昨年の特定健康診査で蛋白尿を指摘されたが、症状がなかったのでそのままにしていた。今年の特定健康診査でも蛋白尿を指摘されて受診した。既往歴に特記すべきことはない。体調不良はなく就業しており、自宅で時々測定している血圧は 120/70 mmHg 前後である。体重は増減なく安定しているが、両下腿にごく軽度の圧痕性浮腫を認める。尿所見:比重 1.015、pH 6.0、蛋白 3 +、糖(-)、潜血(-)、随時尿の尿蛋白/クレアチニン比は 2.5 g/gCr(基準 0.15 未満)。尿沈渣に赤血球 1 ~ 4 /HPF、白血球 1 ~ 4 /HPF、硝子円柱 1 ~ 4 /HPF、顆粒円柱と幅広円柱を少数認める。血液生化学所見:クレアチニン 0.7 mg/dL、eGFR 61.6 mL/分/1.73 m²。腹部超音波検査では腎臓に異常を認めない。

最も考えられるのはどれか。

a. IgA 腎症

b. 膜性腎症

c. 多発性囊胞腎

d. 微小変化型ネフローゼ症候群

e. 特発性半月体形成性糸球体腎炎

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)