49 歳の男性。発熱と異常行動のため救急車で搬入された。 1 週間前に咽頭痛と微熱があり、自宅近くの診療所で総合感冒薬を処方された。その後、微熱が持続し2 日前から頭痛が出現した。今朝、家族が様子を見に行くと自室で裸になっており、つじつまの合わない言動がみられた。既往歴と家族歴に特記すべきことはない。搬入時、開眼しているが場所と時間の見当識障害を認めた。身長 170 cm、体重 60 kg。体温 38.5 ℃。心拍数 84/分、整。血圧 112/70 mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。項部硬直と Kernig 徴候を認める。脳神経には異常を認めない。四肢の運動麻痺はなく、痛覚刺激に対する反応に左右差を認めない。血液所見:赤血球 520 万、Hb 15.2 g/dL、Ht 45 %、白血球 7,500、血小板 28 万。血液生化学所見:血糖 100 mg/dL。CRP 0.1 mg/dL。脳脊髄液所見:初圧 180 mmH₂O(基準 70~170)、外観はキサントクロミー、細胞数 98/mm(基準 3 0 ~ 2 )(多形核球 2 %、単核球 98 %)、蛋白 150 mg/dL(基準 15~45)、糖 50 mg/dL(基準 50~75)。頭部単純 MRI の FLAIR 像を別に示す。

この患者にまず行うのはどれか。

a. 抗菌薬投与

b. 自宅安静指示

c. ヘパリン投与

d. ジアゼパム投与

e. アシクロビル投与

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)