3 歳の男児。呼吸困難を主訴に母親に連れられて来院した。 1 週間前から夜間の咳嗽が出現し、昨夜から呼吸困難が出現したため救急外来を受診した。意識は清明。身長 92 cm、体重 13 kg。体温 37.2 ℃。座位で脈拍 120/分、整。血圧 110/78 mmHg。呼吸数 36/分。SpO₂ 96 %(room air)。両側鎖骨上窩に径 2 cm の腫瘤を触知する。心音は異常なく、胸部に stridor を聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球 450 万、Hb 12.1 g/dL、Ht 38 %、白血球 20,000(芽球 14 %、好中球 27 %、好酸球 3 %、単球 6 %、リンパ球 50 %)、血小板 35 万。胸部エックス線写真で縦隔に大きな腫瘤陰影を認める。仰臥位で呼吸困難とチアノーゼが急速に出現し、SpO₂ は 74 % に低下した。座位に戻しマスク 10 L/分の酸素投与で SpO₂ は 98 % に改善し、呼吸困難は軽減した。
適切な対応はどれか。
a. 開胸手術
b. 気管挿管
c. 胸腔穿刺
d. 気管支拡張薬吸入
e. 座位の励行を指示して帰宅