問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
a. 過敏性肺炎
b. 気管支喘息
c. 慢性気管支炎
d. うっ血性心不全
e. 睡眠時無呼吸症候群
この患者の診断は**b. 気管支喘息**である。
解説:
患者は、夜間に息苦しさを感じ、咳や痰が半年間続いているという症状を呈している。これに加え、胸部エックス線写真で異常がないことから、気管支喘息の可能性が高い。気管支喘息では、特に夜間や早朝に症状が現れやすく、呼吸困難や咳、喘鳴などが特徴的である。また、β2受容体刺激薬吸入前後の呼吸機能検査で改善が見られることが診断の一助となる。
他の選択肢:
- **a. 過敏性肺炎**は、特定の抗原への長期的な曝露により発症するが、胸部エックス線やCTに異常が見られることが多い。
- **c. 慢性気管支炎**は長期間にわたる咳や痰を伴うが、通常、喫煙者に多く、患者は喫煙歴がない。
- **d. うっ血性心不全**は夜間の呼吸困難が特徴だが、心音や胸部エックス線に異常が現れることが多い。
- **e. 睡眠時無呼吸症候群**は、夜間の無呼吸や大きないびきが特徴であり、咳や痰は典型的な症状ではない。