56 歳の男性。右眼痛を主訴に来院した。 1 か月前に右の聴神経腫瘍を切除した。
術後しばらくして右眼の充血と痛みに気付いた。右眼痛は持続している。開瞼時と閉瞼時の写真を別に示す。
診断はどれか。
a. 外上斜視
b. 眼瞼下垂
c. 眼瞼内反
d. 顔面神経麻痺
e. 動眼神経麻痺
診断はどれか。
a. 外上斜視
b. 眼瞼下垂
c. 眼瞼内反
d. 顔面神経麻痺
e. 動眼神経麻痺
この患者は、右の聴神経腫瘍の切除後に右眼の痛みと充血を訴えており、術後しばらくしてこれらの症状が現れています。この背景と症状から、顔面神経麻痺が疑われます。
**顔面神経麻痺**(選択肢d)は、特に聴神経腫瘍の手術後に発生する可能性があります。顔面神経は耳の近くを通り、聴神経腫瘍の切除中に損傷されることがあります。顔面神経麻痺では、まぶたを十分に閉じることができなくなり、角膜露出による乾燥や角膜炎を引き起こす可能性があります。これが眼の痛みや充血の原因となっていると考えられます。
他の選択肢について:
- **a. 外上斜視**:眼位が外側かつ上方に偏位する状態ですが、記載された所見や背景からは示唆されていません。
- **b. 眼瞼下垂**:まぶたが下がる状態であり、眼瞼下垂では眼痛や充血はあまり見られません。
- **c. 眼瞼内反**:まぶたが内側に巻き込まれ、睫毛が角膜に触れる状態ですが、これも聴神経腫瘍の手術後の状況と関連性が低いです。
- **e. 動眼神経麻痺**:動眼神経麻痺では、眼球運動の障害や瞳孔散大が見られますが、顔面神経麻痺に見られる特徴的な症状とは異なります。
したがって、この患者の診断として最も適切なのは **d. 顔面神経麻痺** である。