a. 個室管理は必要ない。
b. N95 マスクを着用し診察する。
c. 病室に出入りする人全員が同様に予防策を理解する。
d. 手袋を使用して患者に接触した場合、手袋を外せば手洗いは必要ない。
e. 痰の吸引をしなければ Personal Protective Equipment〈PPE〉は必要ない。
この症例では、78歳の男性が多剤耐性緑膿菌(MDRP: multidrug-resistant Pseudomonas aeruginosa)に感染しています。多剤耐性緑膿菌は非常に感染力が強く、院内感染の原因となるため、厳密な感染予防策が必要です。
選択肢の中で最も適切なのは **c. 病室に出入りする人全員が同様に予防策を理解する。** です。
感染予防策の基本的な原則は、病室に出入りする全員が正しい手順を理解し、適切な防護策を徹底することです。特に多剤耐性菌の場合、スタッフや訪問者全員が予防策を徹底しなければ、感染が広がるリスクが高まります。
他の選択肢について:
- **a. 個室管理は必要ない。**:MDRP感染患者は、感染が広がらないように個室で管理されることが推奨されます。個室管理は重要です。
- **b. N95 マスクを着用し診察する。**:N95マスクは空気感染を防ぐために用いられますが、MDRPは接触感染が主な感染経路であり、標準的な外科用マスクや手袋、ガウンの使用が一般的です。
- **d. 手袋を使用して患者に接触した場合、手袋を外せば手洗いは必要ない。**:手袋を使用した後でも、手洗いや手指消毒は必要です。手袋を外す際に手が汚染される可能性があるため、手指衛生は必須です。
- **e. 痰の吸引をしなければ Personal Protective Equipment〈PPE〉は必要ない。**:MDRP感染患者に接触する際は、痰の吸引に限らず、常に適切なPPE(手袋、ガウンなど)を使用することが求められます。
したがって、最も適切な予防策は **c** である。