67 歳の女性。発熱と腹痛を主訴に転院した。 4 週間前から重症急性膵炎の診断で自宅近くの病院に入院していた。絶食、大量輸液および蛋白分解酵素阻害薬の治療により改善したが、 5 日前から発熱と腹痛が出現し、抗菌薬投与で改善しないため転院した。意識は清明。体温 37.6 ℃。心拍数 84/分、整。血圧 128/80 mmHg。呼吸数 18/分。SpO₂ 98 %(room air)。心窩部に圧痛を認めるが反跳痛や筋性防御を認めない。血液所見:赤血球 430 万、Hb 11.9 g/dL、Ht 35 %、白血球 11,100、血小板 25 万。血液生化学所見:アルブミン 2.9 g/dL、AST 27 U/L、ALT 17 U/L、LD 220 U/L(基準 124~222)、アミラーゼ 58 U/L(基準 44~132)、尿素窒素 10 mg/dL、クレアチニン 0.5 mg/dL。CRP 17 mg/dL。腹部造影 CTを別に示す。

診断はどれか。

a. 慢性膵炎

b. 膵仮性囊胞

c. 膵・胆管合流異常症

d. 被包化膵臓壊死〈WON〉

e. 膵管内乳頭粘液性腫瘍〈IPMN〉

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システム設計・解説記入:米澤 昌紘(X : @leknyan
(医師/日本橋内科クリニック院長)