加齢に伴う筋力の低下、関節や脊椎の病気および骨粗鬆症などによる運動器の障害のため移動機能の低下をきたし、要介護となる状態やそのリスクの高い状態を表す概念はどれか。
フレイルの予防策として誤っているのはどれか。
身体的フレイルの評価基準として誤っているのはどれか。
70歳の女性。腰痛を主訴に来院した。2日前に屋内で段差につまずいて転倒した後から腰痛が出現した。歩行は可能である。下位腰椎に強い叩打痛がある。腰椎エックス線写真で第3腰椎の圧迫骨折を認める。この患者の今後の生活に対する指導をする際に考慮する必要性が低いのはどれか。
72 歳の女性。歩く速度が遅くなったことを主訴に娘とともに来院した。最近は電車やバスを利用して外出する頻度が減り、横断歩道を青信号のうちに渡りきることが困難になった。食欲が以前より減り、ふさぎ込みがちだという。骨粗鬆症で内服治療中である。
82 歳の男性。歩行困難を主訴に来院した。IgA 腎症による慢性腎不全で 14 年前から1回 4時間、週3回の血液透析を受けている。2年前から歩行速度が低下し、最近は横断歩道を渡りきれないことがある。階段昇降も両手で手すりにつかまらないと困難で、通院以外の外出を控えるようになったという。体重は1年前から5kg 減少し、このまま歩けなくなることを心配して受診した。
84歳の女性。ふらつきがあり、頻回に転倒するため夫と来院した。現病歴:2か月前に腰椎圧迫骨折を起こし、自宅近くの病院に入院した。入院後は腰痛のためベッド上で安静にしていた。徐々に痛みは改善し、1か月後、自宅に退院したが、退院後にふらつきを自覚し、転倒するようになった。ふらつきは特に朝方に強い。難聴と耳鳴りは自覚していない。
77 歳の男性。全身倦怠感と物忘れを主訴に来院した。現病歴:高血圧症で内服加療中。半年前から食後の全身倦怠感が出現した。またほぼ同時期からときどき物を置いた場所がわからなくなるようになった。その後も症状は持続し、不安、不眠および食欲低下が出現し、3か月で2kg の体重減少があった。立ち上がり時や歩行時にふらつきの自覚はなかったという。