55歳の女性。飛び降りによる腹部外傷のため救急車で搬入された。1か月前に胃癌と診断され、ここ数日は絶望して気持ちが不安定になっていた。今朝、自宅マンションの8階から飛び降りて受傷した。大量の腹腔内出血があり救命のためには速やかな開腹止血術が必要である。ショック状態で患者の意識はなく、意思の表示はできない。
48歳の男性。道路に倒れているところを発見され救急車で搬入された。3か月前から職場の人間関係に悩み、不眠と食欲低下が続き仕事が手につかなくなっていたという。当日は勤務後に居酒屋で大量に飲酒し、川に飛び込んで死のうと橋の欄干に登ったが道路側に転落したという。「今は死にたいとは思わないが、また妻に心配をかけてしまった」と述べる。
我が国の自殺の現状について正しいのはどれか。2つ選べ。
28歳の女性。意識障害のため救急車で搬入された。現病歴: 自室内のベッドで仰向けに倒れているのを友人が発見し、呼びかけに反応が乏しいため救急車を要請した。友人とはその3時間前に電話にて口論となり「死にたい」などと話した後に連絡が取れなくなったという。救急車到着時、自室内の戸棚に錠剤の空包が多数あった。
45歳の男性。呼吸困難のため救急車で搬入された。自殺目的で台所にある洗浄剤(水酸化ナトリウム)を大量に内服したが、すぐに嘔吐した。その後、自宅近くの診療所を受診したが呼吸困難と喘鳴が出現したため搬送された。
50 歳の男性。意識障害のため救急車で搬入された。農業用の共同管理小屋の近くで倒れているのを近所の人が発見し、救急車を要請した。最近、うつ傾向のため自宅近くの医療機関を受診していたという。農作業に従事しており、一人暮らしである。