局所麻酔下で患者に外科的処置を行う際の正しい方法はどれか。
腰椎穿刺において穿刺針がくも膜下腔に達するまでに通過する組織の順で正しいのはどれか。
帝王切開のための脊髄くも膜下麻酔時に最も高頻度に起こるのはどれか。
成人に対する全身麻酔の急速導入で最初に投与するのはどれか。
待期的に行う全身麻酔下の手術で、術前に確保すべき清澄水の絶飲時間はどれか。
70歳の男性。開胸手術中である。全身麻酔下に従量式の人工呼吸管理をしている。喫煙歴は30本/日を30年間。身長160cm、体重60kg。体温36.5℃。換気回数10/分、心拍数80/分、整。血圧120/80mmHg。吸入酸素濃度50%でのSpO2が94%に低下してきた。尿量50mL/時。吸気性および呼気性のcoarse. cracklesを聴取する。
78歳の女性。夕食後に腹痛が出現し、次第に増強したため救急車で搬入された。43歳時に卵巣囊腫摘出術を受けている。体温 38.0 ℃。心拍数 120/分、整。血圧 116/66 mmHg。SpO2 98 %(鼻カニューラ1L/分 酸素投与下)。腹部は膨隆し、下腹部に圧痛と筋性防御とを認めた。腹部造影CTで絞扼性イレウス及び汎発性腹膜炎と診断され、緊急手術を行うことになった。
75歳の男性。S状結腸癌のため全身麻酔で腹腔鏡下S状結腸切除術を行うため手術台に移動した。身長164cm、体重58kg。静脈路を確保後、酸素マスクで酸素化し、急速導入で麻酔導入を行い気管挿管した。麻酔回路に接続し、酸素流量L/分で呼吸バッグで手動換気した。
63歳の女性。結腸癌のため開腹手術が予定されている。現病歴:2か月前に受けた健診で貧血と便潜血反応陽性とを指摘された。2週間前の下部消化管内視鏡検査で上行結腸に腫瘤を認め、生検で大腸癌と診断された。胸腹部 CT で転移を認めなかった。上行結腸切除術が予定されている。労作時の息切れや胸部圧迫感、動悸、腹痛、便秘、下痢および体重減少を認めない。
1歳の男児。停留精巣の手術のため手術室に入室した。麻酔はマスクで酸素と揮発性吸入麻酔薬を投与し、ゆっくりと入眠させる緩徐導入で行った。静脈路を確保し、気管挿管のため筋弛緩薬を静注したところ、突然心拍数が120/分から160/分に増加した。気管挿管時に開口障害があり、気管チューブの挿入に難渋した。人工呼吸開始後に尿道カテーテルを挿入したところ、赤褐色の尿が排出された。