A君(6歳、男児)は、昨日午後から今朝にかけて5回の下痢便がみられ、体温が38.0 ℃であったため祖母と受診した。経口摂取は昨日の昼食が最後である。便の簡易検査の結果、ノロウイルスによる胃腸炎と診断され、個室に入院した。入院後、末静脈ラインが左手背に留置され持続点滴が開始された。両親は同様の症状があるため面会できない。祖母が帰宅した後、A君は顔をしかめ、側臥位で膝を腹部の方に寄せ抱えるようにしている。バイタルサインは、体温 37.5 ℃、呼吸数 36/分、心拍数 120/分であった。
このときのA君に行う看護として最も適切なのはどれか。
1. 起座位をとらせる。
2. 食事の開始を検討する。
3. 好きな玩具で遊ばせる。
4. 痛みの程度を評価する。
5. 解熱鎮痛薬を服薬させる。
A君は病室内のトイレで排泄をしていた。看護師はマスク、手袋およびエプロンを着用しA君の排泄介助を行っていると、下着に便が付着していることに気付いた。看護師は、すぐにA君の下着を脱がせ流水で便を洗い流した。
下着の処理の方法で正しいのはどれか。
1. 病室内のゴミ箱に捨てる。
2. 病室内でエタノールに浸す。
3. 病室内で次亜塩素酸ナトリウム溶液に浸す。
4. 病室外の汚物処理室の感染性廃棄物用の容器に捨てる。
入院後3日になったが両親は来院できない状況が続いている。A君は下痢が改善し体温も下がり笑顔がみられるようになった。看護師が清拭しながらA君と話していると「僕がお母さんの言うことを聞かなかったから病気になっちゃったんだ」と話した。
このときの看護師の対応で適切なのはどれか。
1. 「お母さんが悲しむからそんなことを言ってはいけないよ」
2. 「気持ちは分かるけれど病気になったのはA君のせいではないよ」
3. 「A君の言うとおりだとすると入院している子はみんな悪い子なのかな」
4. 「お母さんの言うことを聞いていたら病気にならなかったかもしれないね」