Aさん(42 歳、男性)は、全身倦怠感を訴え病院を受診したところ、肝機能障害が認められ内科に入院した。Aさんは大量飲酒を長期間続けており、アルコール依存症が疑われた。内科医からの依頼で精神科医が診察をしたときは、Aさんは意識清明で見当識障害はなかった。妻とは不仲であり、半年前に仕事で大きなトラブルがあったため、朝から飲酒するようになり飲酒量はさらに増えていた。
Aさんに認められるのはどれか。
1. 病的酩酊
2. 妻との共依存
3. コルサコフ症候群
4. アルコールに対する耐性
入院後2日、夜間にAさんは「壁や布団に虫がたくさんいる」と訴え、興奮して眠らなかった。
考えられるのはどれか。
1. 振戦せん妄
2. アルコール幻覚症
3. レム睡眠行動障害
4. 急性アルコール中毒
その後、薬物治療によって興奮は改善した。肝機能も改善し、夜間もよく眠れるようになったため、退院が決定した。
Aさんに対する退院時の説明で適切なのはどれか。2つ選べ。
1. 「仕事は辞めましょう」
2. 「断酒会に参加しましょう」
3. 「集団精神療法を受けましょう」
4. 「飲酒しない日を週1日設けましょう」
5. 「生活行動を家族に記録してもらいましょう」