Aさん(48 歳、男性)は、横断歩道を歩行中に乗用車に衝突され、救命救急センターに搬送された。搬送時、呼びかけに開眼せず、四肢の筋緊張が亢進していた。
呼吸数 30/分、脈拍 60/分、血圧 142/98 mmHg であった。右側頭部と右肩甲骨部の擦過傷以外に目立った外傷はなかった。
搬送時のAさんの様子を図に示す。
1. 項部硬直
2. 除脳硬直
3. 除皮質硬直
4. 間代性けいれん
5. 強直性けいれん
Aさんは、硬膜下血腫および脳挫傷と診断され、硬膜下血腫に対して開頭血腫除去術が行われた。ICU に入室後、マンニトールの投与が開始された。
このときの体位で最も適切なのはどれか。
1. 座位
2. 腹臥位
3. 側臥位
4. 仰臥性
5. Fowler(ファウラー)位
術後 14 日。Aさんの意識レベルはジャパン・コーマ・スケール(JCS)Ⅰ-2で、左上下肢に軽度の麻痺と左の視空間失認とがある。Aさんは座位を保持し、自力で食事を摂ることが可能となったが、左側の食べ物を残す様子がみられる。車椅子への移乗は看護師の介助が必要であるが、1人でベッドから降りようとする。Aさんは右利きである。
このときの適切な看護はどれか。
1. 離床センサーを設置する。
2. 右側を意識するように促す。
3. 食器をAさんの左側に配置する。
4. 残した食事は看護師が介助して口に運ぶ。
5. 視空間失認が改善してから歩行訓練を開始する。