A さん(68 歳、女性)は、1人暮らし。隣の市に娘がいる。日常生活は自立している。10 年前に糖尿病と診断され、血糖降下薬を服用している。最近の血液検査でHbA1c が 8.5 % のため、インスリンの自己注射を導入するかどうかを検討することになった。医師から A さんには自己注射についてまだ説明されていない。


A さんに自己注射を導入できるかを判断するための情報で最も重要なのはどれか。

1. 細かい文字が読める。

2. 運動療法を行っている。

3. 近所に支援をしてくれる人がいる。

4. 食品交換表の使い方を理解できている。

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A さんは、医師から自己注射について説明された。A さんは医師に質問はないと答えたが、考え込んでいたため、看護師は A さんに心配なことがあるか質問した。A さんは「10 年間、食事療法をがんばってきたのに、注射になるのですね。今後どうしたら良いかわからなくなりました」と話した。

この時の看護師の言葉かけで適切なのはどれか。

1. 「もう少しがんばれると良かったですね」

2. 「治療食の配食サービスを利用しましょう」

3. 「私たちの指導通りに行えばうまくいきます」

4. 「これまでの食事で工夫したことを一緒に振り返りましょう」

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朝食前の自己注射によって、A さんの血糖値は安定していた。6年後、A さんはサービス付き高齢者向け住宅に転居した。転居後の外来受診時、A さんは外来看護師に「施設の食堂で食事をしている。食堂に行く前は化粧で忙しいが、毎日楽しい。間食はしていない」と話す。転居後か月の HbA1c 値が上昇していたため、外来看護師が A さんに質問すると「引っ越してから、注射を忘れることがあった」と話した。A さんの自己注射の手技に問題はなく、Mini-Mental State Examination<MMSE>は 29 点だった。A さんの娘に確認すると、A さんの自室の冷蔵庫に、未使用のインスリンが余っていることが分かった。

外来の看護師から A さんと娘への助言で最も適切なのはどれか。

1. 訪問看護師に注射を依頼する。

2. 注射をしたらカレンダーに印をつける。

3. 化粧で使う鏡に「朝食前に注射」のメモを貼る。

4. サービス付き高齢者向け住宅の職員にインスリンの残量を数えてもらう。

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