A さん(56 歳、男性、会社員)は、デスクワークが多い仕事をしている。40 歳時の会社の健康診断で2型糖尿病と診断され、紹介されたクリニックで血糖降下薬を処方されて内服を継続していた。50 歳ころから視力の低下と持続性蛋白尿を指摘され、腎臓内科を受診し食事指導を受けた。しかし、仕事が忙しく食事指導の内容を守れていなかった。1年前から、足のしびれが出現するようになった。
A さんの現在の状況のアセスメントで適切なのはどれか。
1. 緑内障が疑われる。
2. 運動療法が必要である。
3. 糖尿病性神経障害が疑われる。
4. 高蛋白質の食事摂取が必要である。
A さんは、3か月前に末期腎不全の状態で腎代替療法(血液透析)が必要であると腎臓内科の医師から説明された。シャント造設のための入院を予定していたが、仕事が忙しく延期となっていた。1週前から感冒症状があり、体重増加、全身浮腫、全身倦怠感、呼吸苦が出現したため、緊急入院となった。透析用のカテーテルを挿入し、緊急血液透析を行った。
入院時の身体所見:体重 73 kg(1週間で4kg 増加)、血圧 178/105 mmHg。
入院時の検査所見:Hb 9.5 g/dL、血清尿素窒素 72 mg/dL、血清クレアチニン9.0 mg/dL、血清カリウム 6.8 mEq/L、血清ナトリウム 138.5 mEq/L。緊急入院時の A さんの胸部エックス線写真を別に示す。
A さんが緊急血液透析となった病態で正しいのはどれか。
1. 貧 血
2. 心不全
3. 低カリウム血症
4. 低ナトリウム血症
A さんは、緊急血液透析によって全身状態が改善した。その後、シャント造設術を受け、週3回の血液透析となり、退院後は職場に近いクリニックで維持血液透析を受けることが決定した。A さんから、退院後の生活について「仕事に復帰予定ですが、医療費の支払いが心配です」と発言があった。
維持血液透析により身体障害者手帳を取得したA さんが利用できる医療費助成制度はどれか。
1. 医療扶助
2. 自立支援医療
3. 訪問看護療養費
4. 認定疾病に対する医療の給付