68 歳の男性。全身倦怠感と体重減少を主訴に来院した。6か月前から5kg の体重減少と2か月前からの全身倦怠感が著明になったため受診した。身長 164 cm、体重 44 kg。脈拍 72/分、整。血圧 104/70 mmHg。意識は清明。眼瞼結膜は貧血様である。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。両下肢に浮腫を認める。
やせをきたすのはどれか。3つ選べ。
68歳の女性。体重減少と全身倦怠感を主訴に来院した。4年前から、農作業のあとに顔や手足などの日焼けが周囲の人より目立つことに気付いていた。昨年から食欲が低下し、体重減少と全身倦怠感を自覚し、改善しないため受診した。50歳以降、健診にて胸膜肥厚と肺野の石灰化病変を指摘されている。
67歳の男性。嚥下困難と体重減少を主訴に来院した。1か月前から嚥下困難を自覚していた。自宅近くの医療機関で行った上部消化管内視鏡検査で異常を指摘されたため受診した。体重は1か月で 3kg 減少している。既往歴に特記すべきことはない。喫煙は 20 本/日を 40 年間。飲酒は焼酎 2合/日を 42 年間。
22歳の女性。摂食障害と筋力低下のため救急車で搬入された。18歳で失恋を契機に食事制限を開始し、摂食量および体重の減少が止まらなくなり、自宅近くの精神科に通院中であった。筋力低下のため自宅で身動きがとれなくなり、救急車を要請した。月経は3年前から停止している。
20歳の女性。体重減少を主訴に来院した。現病歴:生来健康であった。2か月前の健康診断では47kg であった体重が40kg になった。食事量は以前と変わらず、過食や嘔吐はない。倦怠感が強く、暑がりになり、夜は眠れなくなった。
64歳の男性。ろれつの回りにくさと体重減少を主訴に来院した。半年前から話しにくさを自覚しており、同僚からも声が小さくて聞き取りにくいと指摘されるようになった。2か月前から食事に時間がかかるようになり、2か月間で体重が5kg減少している。1か月前からは両手指の脱力で箸が使いづらく、階段昇降も困難になってきたため受診した。
64 歳の男性。右下肢のしびれと体重減少を主訴に来院した。1か月前から右下肢のしびれと食欲低下が続き、体重が3kg 減少したため受診した。半年前の健康診断で初めて高血糖を指摘されたが、腎障害は指摘されていなかった。
17 歳の女子。体重減少を主訴に来院した。2年前から摂食量を意識的に減らすようになり、学校における定期健康診断でやせを指摘された。医療機関への受診を指導されたが受診しなかったという。その後も体重がさらに減少しており、心配した母親に付き添われて受診した。
71歳の女性。体重減少、易疲労感および腰背部痛を主訴に来院した。食欲が低下し、6か月で体重が7kg減少した。約1か月前から体調不良を自覚していたが家事はこなしていた。毎日30分散歩をしていたが、疲労感が強く休むことが多くなった。最近になって腰背部痛も出現してきたが、なんとか我慢できている。
71歳の女性。体重減少を主訴に来院した。この2か月間で体重が2kg 減少している。食欲は正常で全身倦怠感はないという。3週間前から両下肢のむくみを自覚している。
30歳の女性。この2年間で6kgの体重減少があり、心配した母親に付き添われて来院した。薬物服用はなく、食事は少ないながらも摂取しているという。身長 156 cm、体重 38 kg。体温 37.0 ℃。脈拍 72/分、整。血圧 90/52 mmHg。表情に乏しく、問診時も無関心な様子で言葉数が少ない。口腔粘膜と四肢・体幹部の皮膚に色素沈着を認める。
47歳の女性。食欲不振を主訴に来院した。2か月前から立欲が低下し、体重が3kg減少したため受診した。意識は清明。身長 156cm、体重 46kg。体温36.0℃。脈拍 80/分。整。血圧128/72mmHg。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。頚部リンパ節を触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。
78歳の男性。背部痛、食欲不振と体重減少を主訴に来院した。3か月前から時々食後の背部痛を自覚していた。最近になり食後頻回に背部痛を認め、痛みは鈍痛で時に持続して眠れないことがあった。食欲も徐々に減衰した。体重は6か月で7kg 減少し、起き上がれないこともあるため受診した。
17歳の女子。るいそうのため入院中である。高校に入学した1年半前から、痩せるために食事摂取量を減らすようになった。その後、食事制限に加えて毎朝6時から3kmのジョギングを始めたところ、4か月前から月経がなく、1か月前から倦怠感を強く自覚するようになった。自己誘発性の嘔吐や下剤の乱用はない。入院後も食事摂取量は少なく、「太りたくない」と訴える。