10年前からの次第に増強する下肢筋の脱力を訴える38歳の男性の大腿部CTを別に示す。徒手筋力テストで下肢の近位筋にのみ左右対称性の筋力低下がある。兄も同様な脱力を示す。 最も考えられるのはどれか。
幼児期以降に筋力低下が明らかになるのはどれか。
64 歳の女性。複視と不眠を主訴に来院した。2か月前から夕方になると瞼が重くなり、物が二重に見えるようになった。1か月前から、疲れているときに水分を慌てて飲むと鼻に逆流することを自覚した。症状は夕方になると悪化する傾向があり、不眠が続いていたという。既往歴に特記すべきことはない。抗アセチルコリン受容体抗体が陽性であった。
5歳の男児。走るのが遅いことを心配した母親に連れられて来院した。1年前から転びやすいことに母親は気づいていた。先日の運動会で他の子どもに比べて走るのが著しく遅いことが心配になり来院した。周産期、乳児期には特記すべきことはない。母方叔父が心不全により 25 歳で死亡。
82 歳の男性。歩行困難を主訴に来院した。IgA 腎症による慢性腎不全で 14 年前から1回 4時間、週3回の血液透析を受けている。2年前から歩行速度が低下し、最近は横断歩道を渡りきれないことがある。階段昇降も両手で手すりにつかまらないと困難で、通院以外の外出を控えるようになったという。体重は1年前から5kg 減少し、このまま歩けなくなることを心配して受診した。
9歳の男児。毎年学校で行われる体力測定において、有酸素運動能力の指標である往復持久走(20 m シャトルラン)の折り返し数が7歳時をピークに低下していることが学校医に報告された。6歳:20 回【19.2】、7歳:26 回【28.6】、8歳:24 回【38.5】、9歳:19 回【48.0】
48歳の女性。両下肢筋力低下を主訴に来院した。1年前に右眼視力低下があり、眼科で加療されて症状は改善した。3日前から両下肢の脱力感としびれ感を自覚していた。これらの症状が徐々に悪化し、本日起床時に起き上がるのが困難となったため、夫が救急車を要請し入院した。
22歳の女性。摂食障害と筋力低下のため救急車で搬入された。18歳で失恋を契機に食事制限を開始し、摂食量および体重の減少が止まらなくなり、自宅近くの精神科に通院中であった。筋力低下のため自宅で身動きがとれなくなり、救急車を要請した。月経は3年前から停止している。
34 歳の男性。筋のやせを主訴に来院した。5年前から徐々に重いものを持ち上げにくくなってきた。2年前から下肢を高く挙上しづらくなり全身のやせも自覚していたが、仕事に支障がないので気にしなかった。最近、食事の時にむせるようになったため受診した。
58歳の男性。筋力低下と嚥下困難とを主訴に来院した。現病歴:1か月前から階段を昇るときに手すりが必要になった。週間前から固形物を飲み込むのが難しくなり、昨日、洋式トイレで妻の助けがないと立ち上がることができなかったため受診した。
77 歳の男性。全身倦怠感と物忘れを主訴に来院した。現病歴:高血圧症で内服加療中。半年前から食後の全身倦怠感が出現した。またほぼ同時期からときどき物を置いた場所がわからなくなるようになった。その後も症状は持続し、不安、不眠および食欲低下が出現し、3か月で2kg の体重減少があった。立ち上がり時や歩行時にふらつきの自覚はなかったという。
56歳の女性。歩行困難と嚥下困難を主訴に来院した。現病歴:2年前から左上肢の筋力低下を自覚した。1年前から右上肢にも同様の症状を自覚するようになり、自宅近くの診療所を受診したところ、病院の脳神経内科に紹介受診となった。入院精査の結果、筋萎縮性側索硬化症〈ALS〉の診断を受けた。その後、病院に通院していたが下肢筋力が低下して徐々に歩行困難となった。
25歳の女性。健康診断で左室肥大を指摘され、精査を希望して来院した。筋力低下は自覚していない。両親は血族婚ではない。弟は幼少時から走るのが遅く、9歳ころから車椅子を使用するようになり、21歳の現在、マスク式人工呼吸器を使用し寝たきりである。