65歳の女性。手指を伸ばせないことを主訴に来院した。数日前に絵を描いていたところ右手から前腕に痛みが走り、環指と小指とを自力では伸ばせなくなったという。環指と小指との中手指節関節を他動的に伸展させることは可能であり、屈曲は自動、他動ともに可能である。また母指、示指、中指および手関節の自動伸展と自動屈曲は可能である。感覚障害はない。
89歳の女性。左膝の痛みを主訴に来院した。現病歴:3日前から左膝の痛みと38℃の発熱が出現した。様子をみていたが症状が改善しないため家族とともに受診した。既往歴:右変形性膝関節症。生活歴:息子家族と同居。自宅周辺は押し車で散歩する。家族歴:妹が関節リウマチ。
47歳の女性。後頸部のこり感と左手のしびれを主訴に来院した。1か月前から家事をする際に左示指と中指とにしびれを自覚するようになったという。20年前から関節リウマチで投薬を受けている。握力は右16kg、左14kg。両手にボタンホール変形を認める。左示指と中指とに軽度の感覚鈍麻を認める。下肢の筋力は徒手筋力テストで5である。腱反射に異常を認めない。歩行障害を認めない。
72 歳の女性。左膝関節痛を主訴に来院した。2年前に歩行時の左膝関節痛を自覚し徐々に悪化している。最近歩行が困難になったため受診した。左膝関節の外傷歴はない。身長 155 cm、体重 64 kg。体温 36.3 ℃。脈拍 64/分、整。左膝関節に膝蓋跳動と内反変形とを認めるが発赤と熱感はない。
64歳の男性。2週間前から持続する右大腿部痛を主訴に来院した。発症時、痛みは安静時にはなく歩行時のみであったが、3日前から安静時痛も出てきたという。既往歴に特記すべきことはない。
73歳の男性。両下腿の歩行時痛を主訴に来院した。座位では症状がないが、5分ほど歩行すると両下腿の後外側に鈍痛が出現し座って休むという。そのため、外出時はいつも自転車を使用している。上肢に異常を認めない。両下肢に感覚障害はなく、筋力低下も認めない。両側の足背動脈は触知良好で、足関節上腕血圧比〈ABI〉に異常を認めない。
12 歳の男児。左上腕部痛を主訴に父親に連れられて来院した。すべり台から転落して受傷したという。身長 133 cm、体重 28 kg。体温 36.5 ℃。左上腕中央部に腫脹を認める。左手関節の背屈ができず、左手背に感覚鈍麻を認める。
7歳の女児。右下腿の変形のため救急車で搬送された。公園で1mの高さから飛び降りた際に着地に失敗し、歩行不能となった。
31歳の女性。左母趾痛と同部の変形を主訴に来院した。3年前に誘因なく左母趾痛が出現したがそのままにしていた。最近になり、痛みが増悪し変形も目立ってきたので受診した。左足部エックス線写真を別に示す。治療として適切でないのはどれか。
10 歳の男児。左大腿部痛を主訴に父親に連れられて来院した。すべり台から誤って転落し受傷した。身長 150 cm、体重 45 kg。歩行は不能で左大腿部に腫脹を認めた。左大腿骨エックス線写真で大腿骨骨幹部骨折を認め、受傷翌日、観血的骨接合術が行われた。術後経過は順調で、術後 8 週が経過し、左大腿部に異常所見を認めない。
20歳の男性。右足関節の外側部痛を主訴に来院した。昨日、サッカーの練習中に右足関節を捻り受傷した。右足関節の外果周囲に皮下出血を伴う腫脹を認める。右足関節のエックス線写真と受傷肢位を強制したストレスエックス線写真とを別に示す。右足関節の状態として適切なのはどれか。
25 歳の女性。関節痛を主訴に来院した。1年前から両側の手関節と中手指節関節の腫脹と疼痛とを自覚するようになった。市販の消炎鎮痛薬と貼付剤とで様子をみていたが、3か月前から関節痛が増悪し、1か月前からは家事をすることが困難となったため受診した。挙児希望はない。両側手関節および両側示指と中指の中手指節関節に腫脹と圧痛とを認める。皮疹は認めない。
47歳の男性。右下腿の痛みを主訴に来院した。5週前にバイク事故で右腔骨の開放骨折を起こし、受傷6時間後に洗浄、デブリドマン及び創外固定術を受けた。受傷後1週で創外固定を抜去し、プレートによる内固定術を受けた。内固定術後は右下肢免荷で歩行していた。昨日、右下腿内側に安静時痛と腫脹が出現したため受診した。
64歳の男性。股関節痛を自覚し、会社の診療所で処方された鎮痛薬を不定期に内服していたが痛みが改善しないため受診した。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝.脾を触知しない。表在リンパ節は触知しない。
11歳の男児。右肩痛を主訴に来院した。2か月前に右上腕近位部の腫瘤に気付いた。徐々に腫瘤が増大し運動時痛が生じてきたため受診した。既往歴に特記すべきことはない。身長132cm、体重26kg。体温36.2℃。右上腕近位部に硬い腫瘤を触知する。
9歳の男児。左肘痛を主訴に母親とともに来院した。自転車乗車中に転倒し、左手をついて受傷した。左肘関節エックス線写真を別に示す。徒手整復を行う準備をしていたところ、左前腕部にも疼痛が出現し、左手指の自動運動が不能となった。緊急筋膜切開術を判断する指標として適切なのはどれか。2つ選べ。
75歳の女性。両膝の痛みを主訴に来院した。6か月前に誘因なく両膝の歩行時痛が出現し、3か月前から自宅近くの医療機関でNSAIDの処方を受けている。症状が改善せず、15分以上の歩行や階段昇降が困難となり受診した。